帰宅途中、道路の突き当りの家の向こうに
風に揺れる大きなポプラ並木が見え、
ふと、幼い頃を思い出しました。
昔住んでいた実家の正面から、広場を挟んだ向こう側に
小さな谷地(湿地帯)がありまして、ヤチダモを始めとする木々が、
狭いながらも密集している所がありました。
秋には山鳩の、季節を告げる鳴き声が聞こえ・・・
そしてたまに、枝の間を飛び交うエゾリス。
春には雪解け後の土から蒸気が低く立ち込め、
夏には生い茂った緑の木漏れ日と、風にざわめく葉音。
ただその一方で、夜には光のない鬱蒼とした闇が支配し、
せいぜいあっても月明りだけ。
親しみを込めつつ、身近ながらも畏怖を覚える、
人間と一定の距離感を持った「不可侵」の「小さな自然」が
いつも身の周りにありました。
風の強い日は、木々が大きく「手を振っている」ようで、
今思うと防風林の意味合いもあったのでしょうか、
その谷地の向こうには畑と馬舎があり、
木漏れ日越しに良く見えたモンです。
そんな田舎で、私は育ちました。
その田舎のイメージをフラッシュバックさせるが如く、
聞こえるポプラ並木の葉音。
「あぁ、夏なんだな。」
札幌でも、自然の片鱗を感じられる緑地が家の近くにあり、
緑を駆ける娘と共に、私の心の原風景と懐かしさが蘇りました。
私はやはり、田舎者なんだなぁ・・・
八月は夢花火
私の心は夏模様
(井上陽水「少年時代」より)
と、しみじみ書いていたりしますが・・・
そして夏休みも、今日で終わり。
明日から通常営業。
・・・はい、現実逃避終わり。
いやあああぁぁぁ!
只今「サザエさん症候群」、
絶賛発動中うぅっ!(泣)