あぁ、徒然なるままに

私の趣味や日々の出来事についてを、自分の独断と偏見による、やや倒錯した文章で徒然なるままに書き記すブログです。

扉を蹴り開ける足

私の姉は教職をしていて、その同僚の先生が実際に体験した話。


北海道A市のすぐ近く、Y町の小中学校にて。


日も暮れかかり、部活動の時間も終わって、残っていた生徒も先生も
帰り支度をしていた時の事。


置いて来た忘れ物を取りに、先生一人と生徒数人は音楽室へ。
夕暮れ時なので廊下も薄暗く、すぐ終わるからと電気もつけないで
皆ワイワイと音楽室の前まで到着。


生徒の一人が、音楽室の扉を「ていっ!」と蹴り開けるフリをして見せました。
音楽室の扉は、よくある鉄製の重い防音扉。
そう簡単に開くはずもないのですが、蹴り開けるフリをしてから一呼吸置いた後、
独りでに扉がバーンと大きな音を立てて、勢い良く開きました。


仮に全体重を乗せた蹴り方をしても、そんな重い扉が簡単には開かないのに、
直立の姿勢で、爪先で軽く蹴飛ばすフリだけで勢い良く開いてしまったのです。
しかも1テンポ、ズレて。


皆絶句して、その場に立ち尽くします。


隣にいた別の生徒が、ポツリと一言。


「・・・今やったの、お前?」
「・・・いいや、足、当たらなかったもん・・・」


その時、その生徒の後ろに立っていた先生は見てしまっていました。

生徒と生徒の間の「空間」から現れた、別の誰かの足首だけが、扉を蹴飛ばす瞬間を。


「うわあああぁぁぁっ!」


全員絶叫して、職員室になだれ込みます。
「せ、センセ、今、今っ・・・!」


その「足」を見てしまった先生曰く、足首が履いていた上靴らしきスニーカーですが、
今の生徒が履いている物とは明らかに違う、相当昔のデザインだったそうです。


その音楽室、「何かしらの気配を感じる」との事で、私の姉も放課後に一人では
行きたがらないのですが・・・


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その学校には、某警備会社の監視システムが導入されていまして、
先日、深夜にその音楽室の準備室にて、動態感知のセンサーが作動しました。
校長も警備会社も、警察も現場に駆けつけましたが、調べても変な所は一切無く、
皆、首を傾げたそうです。


センサーが、蛾か何かの虫に反応したとも思われましたが、虫は入っておらず、
場所的にも季節的にもありえないとの事でした。
棚か机の上に乗せておいた物が落ちた訳でもなく、結局、原因は今も不明のままです。