写真道展の入賞・入選作の展示も終わりまして、これからは各都市への移動展となります。
私の出品作も年末年始には、故郷の網走へ凱旋します。
で、今回の出品作はこちら。
第2部 「観光・産業の部」入選 「雨の街」
入選の度に思うのですが・・・
正直な所、思い入れのある作品よりも、
「これも出しておこうか」と言った感じの作品の方が入選するんですよね・・・
肩肘張らない方が良いのかしら?
さて、今回の出品作の裏話ですが。
実はこの写真、友人達との飲み会の待ち合わせ中に撮りまして。
場所は、すすきのの交差点。
普段私には余り縁のない場所なので、「繁華街独特の、普段とは違う街の営みを撮ろう」と
待ち合わせ時間より小一時間早く到着し、黄昏時のこの交差点近辺でいくつか撮ってました。
すると、交差点の道路向かいで、私と同じように、街の営みを撮っている写真家らしき人が。
被写体を探している雰囲気と撮っているスタイルからして、素人ではなさそうでした。
手にしていたのは、ミラーレス一眼だったように思います。
「頑張ってるなぁ。」
そう思って道路向かいから見ていると、
その人は歩道の縁石に立つポールの頭にレンズを向けていました。
撮り終えるとすぐ、他の場所に移動してしまいましたが・・・
「・・・そうか、これか!」
信号が青に変わり、道路を渡ってすぐさま私も同じ場所にてレンズを向けてみたところ、
ポールの先には魚眼レンズのように周りの景色が映りこんでいて、
撮ってみたのが今回の作品と言うワケで。
もし、先に撮っていたその人も写真道展に出していたならば、
私は負けていたかも知れませんが・・・
「映りこみ」と言う発想は、当初無かったですから。
カメラマンって、人が撮っている被写体を「自分も撮ってみたい」とも思いますし、
更に「自分ならこう撮ってみる」と言う考えも常にあります。
単純なコピーではなく、自分なりに咀嚼して「自分のもの」にしたいのです。
今回の作品は、そう思った中の一つですが、自分なりの考え方と言うか、
同じ場所・被写体でも「視点の違い」の引き出しを多く持つように心掛けたいものです。