近頃、何かに対しての毒ばかり綴って来たので、ここいらでガラッと趣を変えて、
最近聞いている音楽の批評なんてものを書いてみます。
さて、第一発目は、現在も活動を続けているドイツのテクノ・ユニット「クラフトワーク」。
かつて日本を、世界を席巻した「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」が、
ファッション性や音楽性を始め、シンセサイザを使った演奏スタイル等、
この「クラフトワーク」に大きく影響を受けたことは、歴史を紐解くと必ず出て来ます。
サウンドロゴを提供しています。
まぁ、「YMO」は語り出したら止まらなくなるので、今回は置いておくとして。
じゃあ、その「元祖テクノ」と言ってもおかしくない、「クラフトワーク」の音楽とはどんなものなのかと。
聴いてみたくなって、試しにツタヤに行ったら、しっかり並んでいてビックリ。
40年前の音楽ですよ。
ベスト盤もありましたが、今回は有名な
「アウトバーン(Autobahn)」(1974年)
「放射能(Radio-Activity)」(1975年)
「人間解体(The Man Machine)」(1978年)
の三枚を借りて来ました。
で、聞いてみたところ・・・
シンコペーションの無い、キッチリしたリズムで演奏されるミニマルミュージック。
ヴォコーダでエフェクトをかけられたボーカル。
初期のシンセサイザの「無機質」な音の重なりに戸惑いながらも、
そのアルバムのコンセプトイメージと一致しているからか、
楽曲のイメージや色が浮かび上がって来るから不思議。
特に、アルバム「Radio-Activity」に至っては、何か恐怖さえ覚えました。
1950年代のアナクロなゲインが沢山ついている機械の前で、
メーターの針とにらめっこしているような・・・
そんなイメージが頭に浮かびます。
結論を言うと、
「音に飾りっ気が無い」とでも言いますか・・・
余りの「無機質さ」に驚愕。
時代と共に電子楽器も進化し、シンセサイザにヴェロシティが付き、
生楽器に近い音で演奏できるようになってから、テクノの表現力は一気に高まりました。
その後「YMO」が誕生し、「テクノ・ポップ」と言うジャンルが新たに派生したのも頷けます。
「Perfume」等、ごく最近のテクノ・ポップが「テクノ」の代名詞と思っている方、
一度「クラフトワーク」を聴いてごらんなさい。
カルチャーショックを受けること必至です♪