あぁ、徒然なるままに

私の趣味や日々の出来事についてを、自分の独断と偏見による、やや倒錯した文章で徒然なるままに書き記すブログです。

在庫は損か?得か?

さて、棚卸三部作の二作目。(笑)

行ってみましょか~♪


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先の記事に書いた通り、「在庫」の金額は、月々の数字に密接に関わっています。

では、在庫の金額の増減が、どのように数字に影響してくるでしょうか?
簡単に式にすると、こうなります。


(売上高) - (仕入高) + (在庫の増減額) = (売上総利益

※「在庫の増減額」は、当月棚卸額と前月棚卸額の差額


仮に計算してみましょう。

売上高1000万、仕入高800万、当月棚卸高900万、前月棚卸高700万としてみます。

1000万 - 800万 + (900万 - 700万) = 400万

仕入れて売った利益の200万に、在庫が増えた分の200万がプラスされています。


では、在庫が減ったらどうでしょう?
当月棚卸高700万、前月棚卸高900万としてみます。

1000万 - 800万 + (700万 - 900万) = 0万
仕入れて売った利益が、在庫が減った事でゼロになってしまっています。
ここから更に、お給料その他の経費を引いていく訳ですから、この場合は
大赤字確定ですね。
この事から、在庫が変わると、売上総利益も変わる事が解りました。
そうすると、
「在庫を数え間違っても数字が増えるなら、利益も増えるから別に良いぢゃん♪」
と思う人も出て来ますが、それは粉飾決算です。
本来は存在しない在庫を多く見せる訳ですから、真っ当な結果にはなりません。
また、日本の会計原則は「複式簿記」の為、棚卸額を増やせば商品在庫が増え、
その商品を仕入れる為に現金を支払う等、必ず原因と結果がついて回ります。
特に税務署は、その辺りの矛盾を的確に調べますので、単純に数字を操作する
だけでは、簡単にボロが出ます。
在庫を大きく抱える事で、見かけ上の利益も増える事になりますが、
多くの商品を置いておく為の倉庫の光熱費や維持費がかかります。
倉庫自体を借りれば賃借料も出て来ますし、火事等の事故の為の保険料も
大きく嵩んでしまいます。
かと言って在庫が少なければ、すぐ売る事が出来ずに困りますし、業種にもよりますが、
「在庫の量は、多過ぎず、少な過ぎず」が鉄則と言われています。
実施棚卸を毎月する会社もありますし、商品管理を厳密にする為のシステムや
ソフトがあるのも、単純に商品の数量を管理する為だけではなく、金額を集計する為
でもあるのです。


余談ですが。
「在庫に入れると損になる」と考える人もたまにいますが、実はそれは、
返品やオーダーミスで「売れない商品を在庫にしてしまった」場合に、
「結局売れずに処分する事になる」からであって、実際には
「処分した時に損になる」のが本当です。
売れる可能性もある訳ですから、在庫にしただけでは損にはなりません。

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とりあえず、今回はここまで。
棚卸三部作(笑)、ラストは「商品の価値」について書きます。

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