先の記事の続きです。
引越しが完了し、母親の言うとおりに「家」に挨拶をして入った所、
茶の間の蛍光灯全てが点滅し、「家」からの歓迎を受けた私。
入居初日から不思議な現象にちょっとビックリしましたが、
荷解きも少しずつ進み、何とか生活の形が出来つつある頃。
この家では、私は二階の奥の和室を寝室にしていました。
まぁ、家の造りが結構古いので、どこに寝ていても家の中の物音は
殆ど全部丸聞こえで、何が起きたかも判るんですが。
「あ、ボイラー消し忘れた」とか、
「立てといたモップが倒れた」とか、
「積んどいた本が崩れた」とか。
(崩れるほど本を積むんじゃないっ!>私)
物音の原因を確認しても、大方が予想通りなので慣れてしまって、
何か聞こえても「あぁ、あの音か、明日直しておこう」程度に
捉えられるようになりました。
そんなある日。
夏真っ盛りの丑三つ時。
いつも通り、二階寝室で寝かかっていた時の事。
階下で普段とは違う、聞き慣れない音が聞こえるんです。
音はどうやら、二階寝室の真下の仏間。
「・・・?」
一気に目が覚め、キーンと聴こえる程に聴覚が敏感になり、
感覚が研ぎ澄まされて、緊張で体に力が入ります。
耳を澄ますと、どうも人らしい気配。
何かわずかに物を動かして、時々歩くような足音。
「・・・泥棒か!?」
私はそう信じて疑いませんでした。
「だとしたら・・・」
私は右手に木刀、左手にエアガンを持って、気配を殺して足音を立てず、
ゆっくりと階段を下りて行きます。
「・・・!」
一呼吸置いて、階段を下りてすぐの洋室の扉をバッ!と開け、
暗闇にエアガンの銃口を向けたまま、蛍光灯のスイッチを点けました。
「・・・」
この洋室と仏間は、間に戸があるものの、普段開けっ放しなので直結なのです。
洋室側から真っ暗な仏間に入って行きますが、何も気配は無く・・・
仏間の電気を点けても、寝る前と何ら変わりは無し。
念の為に家中の電気を点けて、トイレや風呂場まで見てみましたが、
結局どこも異常なし。
その後布団に潜っても、空が薄明るくなるまで寝付けませんでした。
そんな「音」と「気配」が2~3回続き、ある時、母親に話してみました。
私「最近、どーも何か気配がするんだけど・・・」
母「そろそろお盆だし、前に住んでたお爺さんが気になって見に来てるんじゃない?」
私「・・・そうなのかなぁ・・・」
言われてみれば、泥棒にしちゃ「元気の無い動き方」って物音でしたし、
本当にお盆が過ぎると、その気配もピタッとしなくなりました。
やはり前に住んでいたお爺さんが、かつての住居を見に来てたんでしょうね。
でも、それとはまた別の物音(声?)を聞いてしまったりと、
たま~に不思議な現象はありました。
・・・人外の「何か」と同居していたのか、私はっ!?(笑)
次回は、これのお話を・・・